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中南米・カリブ諸国で広がる、避妊への満たされないニーズと安全でない人工妊娠中絶

2012/02/08

39年前の1973年1月22日、ロウ対ウェイド事件(Roe v. Wade)として知られる20世紀を代表する重要な判決が下った。米国最高裁判所(United States Supreme Court)が下したこの歴史的な判決により、人工妊娠中絶が合法化され、米国の女性史は転機を迎えた。しかし、中南米・カリブ諸国の女性は、今なお最低限のリプロダクティブ・ライツを求めて闘い続けている。

グットマッハー研究所(Guttmacher Institute)が1月下旬に報告したところによると、中南米の人工妊娠中絶の95%は安全が確保されていないという。人工妊娠中絶を違法とみなす地域では、訓練が不十分な施術者が安全でない技術を用いるにもかかわらず人工妊娠中絶を求める女性や、危険な方法で自ら堕胎を試みる女性がしばしば見受けられる。中南米・カリブ諸国では、安全でない人工妊娠中絶から生じる合併症による入院患者数は、年間100万人近くに上る。世界保健機関(World Health Organization、WHO)の推計によると、同地域における妊産婦死亡の8分の1は安全でない人工妊娠中絶が原因だという。被害を受けるのは、貧困層と農村の女性に偏っている。

安全な人工妊娠中絶を受ける上で大きな障壁となっているのは、法的責任を追及されることに対する恐怖、社会的汚名、高額の費用、そして訓練を受けた医療従事者にアクセスできないことである。法律で禁止しても、人工妊娠中絶を求める女性が減るわけではない。むしろ、人工妊娠中絶を違法とする地域の方が、人工妊娠中絶率はずっと高い。

このように憂慮すべき事実があるにもかかわらず、中南米・カリブ諸国で制約なく人工妊娠中絶ができるのは、34カ国中6カ国のみである。この6カ国に住む15-44歳の女性は、この地域全体の5%に満たない。

過去10年間で、中南米・カリブ諸国では、安全でない人工妊娠中絶に対する取り組みと、人工妊娠中絶の非犯罪化を支持する動きに成果が上がっている。例えば2007年、メキシコ・シティは、妊娠12週以内に人工妊娠中絶を受けることを禁止する法令を解除した。また、国際家族計画連盟(International Planned Parenthood Federation、IPPF)の西半球地域の加盟協会であるメキシコ家族計画協会(The Mexican Foundation for Family Planning、MEXFAM)は、率先して成人女性や思春期の少女に安全な人工妊娠中絶サービスを提供している。MEXFAMは、メキシコ・シティで合法的人工妊娠中絶サービスを提供するだけではなく、法律が厳しい州で、安全でない人工妊娠中絶が公衆衛生上女性の健康に与える影響の軽減に取り組んでいる。妊産婦死亡削減に向けたMEXFAMの取り組みは、昨年12月にABCニュースの『20/20』で紹介された。

中南米・カリブ諸国では、性的に活発な若い女性の半数近くが、必要とする避妊薬(具)を十分に入手できていない。このニーズを満たせば計画外妊娠の件数が減るだけではなく、子どもを産むかどうか、産むとしたらいつ産むかという選択の自由を女性に与えられるため、女性のエンパワーメントにもつながる。全世界で避妊薬(具)のニーズを満たせば、1億8800万件の意図しない妊娠を未然に防ぐことができ、結果として人工妊娠中絶は1億1200万件減少すると見込まれている。

セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルスサービスのニーズを満たすことは、より健全なコミュニティの形成の一助となり、また2015年のミレニアム開発目標(Millenium Development Goals、MDGs)を達成する上で極めて重要な一歩となる。

Source : RH Reality Check, 25 January 2012)




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