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Group of community healthcare workers.

地域事務局長

  5名の地域事務局長は、(IPPF事務局の最高意思決定機関である)ディレクターズ・リーダシップ・チームを構成し、各地域事務局を拠点として、加盟協会(MA)の活動を支援しています。担当地域内のMAが健全なガバナンス(統治)と質の高い組織運営を維持できるよう、側面支援を主な職務とします。モニタリングと評価プロセス管理においても重要な役割を担います。本部レベルの方針会議においては、担当地域...

 

5名の地域事務局長は、(IPPF事務局の最高意思決定機関である)ディレクターズ・リーダシップ・チームを構成し、各地域事務局を拠点として、加盟協会(MA)の活動を支援しています。担当地域内のMAが健全なガバナンス(統治)と質の高い組織運営を維持できるよう、側面支援を主な職務とします。モニタリングと評価プロセス管理においても重要な役割を担います。本部レベルの方針会議においては、担当地域の国や地域の声を代弁し、IPPFの方針と戦略が、地域やコミュニティのレベルまで一貫して伝わるよう、重要な連絡役としての役割も果たします。各地域理事会と事業計画の策定、資源配分、予算管理を行います。

 

マリー‐エヴリン・ペトルス-バリー(Marie-Evelyne Petrus-Barry)、アフリカ地域事務局長

エヴリンは、長く啓発活動と政策への助言を通じてアフリカ各国の政府に働きかけてきました。人権問題、特に女性、子ども、被害者の人権に関する知見が深く、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)の課題に取り組んできました。エヴリンの着任によって、強いリーダーシップ、啓発、資金調達のスキル、経験がIPPFにもたらされます。

エヴリンはこれまで、ガボンの国連常駐調整官兼国連開発計画(UNDP)事務所代表、国連人口基金(UNFPA)、国連広報センター、国連人権理事会、プラン・インターナショナルなど、国連を含む諸機関でキャリアを積んできました。

直近ではアムネスティ・インターナショナルの西・中央アフリカ地域事務局長としてセネガルのダカールから、アフリカ西部と中央部の国々に加え、規模と背景が異なる22カ国の事業統括をしていました。

エヴリンは、フランス、パリのソルボンヌ大学でアメリカン・スタディーズの学士号と、翻訳通訳学の修士号を取得しています。英語、フランス語、ポルトガル語、クレオール、プラー語(アフリカの19の国で使われる言葉)が流暢で、スペイン語も理解できます。

趣味は文学と音楽で、アフリカにルーツを持つ人々の権利について関心があります。

 

福田友子、東・東南アジア・大洋州地域事務局長

2019年6月、日本人初のIPPF地域事務局長となりIPPF事務局のディレクターズ・リーダーシップ・チームのメンバー入りした福田友子は、着任当初からIPPF総会など、連盟のグローバルな組織運営に積極的に参加しています。通常はマレーシアのクアラルンプールにある東・東南アジア・大洋州地域事務局(ESEAOR)で、日本家族計画協会(JFPA)を含む域内25カ国の加盟協会の活動を統括しています。

福田は、2019年5月までIPPF東京連絡事務所が置かれている公益財団法人ジョイセフのアドボカシーマネージャーを務めていました。ジョイセフでは1995年より、ラオス、ミャンマー、バングラデシュ、東ティモール等での開発援助プロジェクトを担当し、リプロダクティブ・ヘルスに関する健康教育事業などを手がけ、技術移転に力を注ぎました。

2015年からはアドボカシーグループ長として、G20/G7、TICADなどの国際会議で政策提言を手がけたほか、「SDGs市民社会ネットワーク」ジェンダーユニットの幹事団体として日本の市民社会を国際社会につなぐ役割を果たしました。セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)に関するアジア太平洋アライアンス(APA)の運営委員、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を推進するUHC2030の市民社会参画メカニズムのアドバイザリーグループメンバーとして、日本からアジアはもとより、世界のセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス(SRH)の実現のために積極的に活動しています。

 

キャロライン・ヒクソン(Caroline Hickson)、欧州地域事務局長

キャロライン・ヒクソンは2016年3月より、IPPFヨーロッパの地域事務局長を務めています。
アイルランド出身で、国際関係の修士号を持ちます。アメリカ、アイルランド、イギリスやドイツのNGOで、保健医療やホームレス問題を含む様々な領域について25年以上関わり、過去11年間は国際開発、人道支援やフェアトレード分野に携わってきました。
直近では「フェアトレード・インターナショナル」でコミュニケーション・戦略パートナーシップ部長を務め、資金調達、パートナーシップ、ブランディング、コミュニケーションと政策提言を担当しました。それ以前には、人道支援と開発分野でアイルランド最大のNGOである「コンサーン・ワールドワイド」の広報外渉部長を務め、60人から成るチームを率い、年間4000万ユーロ以上の資金調達を行いました。
地域事務局長として、ボランティアや加盟協会との関係を構築し、確実なIPPFヨーロッパ地域全体がIPPFのミッション、ビジョンや活動理念に沿って運営をはかり、戦略的優先課題を解決します。キャロラインは、IPPF事務局長、地域事務局長や中央理事会からなるディレクターズ・リーダシップ・チームの一員でもあります。

 

ソナル・メータ(Sonal Mehta)、南アジア地域事務局長

ソナル・メータはインドのHIV/AIDSアライアンスの最高執行責任者(CEO)でした。国際経営学の修士号(MSC)とソーシャルワークの修士号を持っています。過去には英国国際開発省(DFID)、国連開発計画(UNDP)、インド政府、CHETNA(女性と子どもを支援するNGO)、パシフィックインスティテュート・オブ・ウィメンズヘルス(Pacific Institute of Women's Health)で働いてきました。

セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)に関する経験が長く、リーダーシップ、啓発、プログラム実施の高い能力をもっています。CEO在任中、ソナルはインドHIV/AIDSアライアンスをインドのHIV/AIDSに関する筆頭団体にまで育て上げました。グローバルファンドのNGO代表団のメンバーでもあり、タイ、ベトナム、カンボジア、フィリピンなど、アジア太平洋地域のプロジェクト実施経験があります。

 

 

ファドゥア・バカダ(Fadoua Bakhadda)アラブ世界事務局長

ファドゥア・バカダはモロッコ出身の社会活動家です。大学で経営について学んだことがきっかけで、女性の経済的正義を求めて闘うようになりました。経営学修士(MBA)授与式では大学から社会正義を求める若者活動家として表彰されました。彼女は学業の20%を使って、若い女性が起業家になり、自分たちの幸福(ウェルビーイング)に投資する収入を得るための支援をしてきました。現在は博士課程で女性の経済的エンパワーメントと女性の健康と社会的認知の向上)との正の相関関係について研究しています。

モロッコにある国際企業で働き始めたことで、企業の社会的責任について今一度、問い直すべきだと気づきました。女性経営者の起業を促進するモロッコのNGOで働いた後、OXFAMモロッコに移りました。そこでは国際機関や援助国など国際的なステークホルダーと社会正義に関するプログラムを実施しました。

地域事務局長就任の前に、IPPFモロッコ(AMPF)の事務局長を務めました。その8年間でIPPFモロッコの収入は3倍になり、組織内の文化変容が進み、新しいパートナーシップが多数、立ち上がったのです。IPPFの組織改革においては資金配分・技術委員会のメンバーとして活動しました。中絶について記事を書いたほか、ラバトの大学の経済学部の講師を務め、保健プロジェクト管理と公衆衛生システムによるエンパワーメントについて教えています。

ファドゥアはまた、国連合同エイズ計画(UNAIDS)からHIVと共に生きる女性の権利とセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス(SRH)ケアを求めて闘う権利の擁護者に選ばれたことがあります。

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