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Articles by シリア

syria-earthquake

IPPF加盟協会はシリア地震の直後から被災者に寄り添い、リプロケアを提供しています

2月6日、トルコ南部のシリア国境近くで壊滅的な大地震が起きました。国際家族計画連盟(IPPF)の加盟協会、IPPFシリア(SFPA)は、数時間内に、現地入りし、被災者のシェルターや宿泊施設への安全な避難を支援しました。 SFPAのDr ラマ・ムアケア事務局長は次のように話しました。 「6日に起きた地震で少なくとも2カ所の病院が倒壊した上、3カ所のSFPAクリニックが損壊しました。多くの保健医療サービスが止まっており、女性と少女にすぐに深刻な影響を及ぼします。厳寒の冬に大地震が起きたことで、支援活動がますます重要になっています。すでにモバイル・クリニックを被災地に派遣し、緊急支援を始めています」 さらにムアケア事務局長は「アレッポやイドリブなどいくつかの地域で避難所に移動した女性や少女たちは暴力や性虐待を受けるかもしれず、医療と心理社会サービスのニーズは大きいです。女性ががれきに埋まった状態で出産し、その後、亡くなるという痛ましい出来事もありました。ですから、安全な場所で出産できるよう、妊婦を誘導しなければなりません。最も大きな被害を受けた地域は、地震前にSFPAスタッフが毎週通っていたなじみのある場所です。地震前にSFPAはこの地域で人道支援を提供していましたが、今回の被災からの復興に向け、支援を続けます」  緊急支援を行いながら、特に女性、少女、周縁化されたコミュニティへのセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスケアが優先的に提供されるよう、SFPAは働きかけています。    予防できる妊産婦死亡5件のうち3件 が自然災害の最中に起きています。また、人道危機下では女性の5人に1人 が妊娠している可能性があります。流産、早産、医療従事者の介入のない出産による合併症、性暴力とドメスティック・バイオレンス、性感染症、意図しない妊娠、安全でない中絶、さらには命を落とすことまで、リプロダクティブ・ヘルスケアを受けられない状態では女性と少女のリスクが増大します。 ジュリア・タフトIPPF人道支援部長のコメントです。   「トルコとシリアで発生した巨大地震の報に接し、IPPFは深い悲しみに暮れています。愛する家族を失った人々、家が破砕されてしまった人々に心より哀悼の意を表し、お見舞い申し上げます。シリアの加盟協会はすでにモバイル・クリニック活動を始めて、被災者を支援しています。IPPFは現地のパートナーが被災者の女性、少女、周縁化された人々の命を守る、必須のセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスケアを提供できるよう支援を続けます」  12年も続く内戦と制裁によってシリアの保健医療も含めた社会インフラは破壊されてしまいました。経済も危機的な状況にあり、人道支援のニーズはかつてないレベルに跳ね上がっています。SFPAはこうした複合的な危機を通じて支援を続け、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスケアをモバイル・クリニックとクリニックで提供してきました。 アルバロ・ベルメホIPPF事務局長は次のように言いました。 「近年では最大級の自然災害が起きました。支援団体はすべて、人々のニーズに応えなければなりません。特に女性、少女、そして最も脆弱な人たちです。廃墟の中で女性たちが出産している状況なのに、地政学で争っている場合ではありません。援助と支援が必要な場所に今すぐ届けることに集中しなければなりません。取り除かなければならないものは、がれきだけでなく、権力を持つ者が地域に、もしくは国内、国際的に作り上げた障壁です」   シリア大地震 緊急支援募金ご協力のお願い IPPFの加盟協会は、地震発生直後から緊急支援を始めました。しかし、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスのニーズは被災後、増えていきます。妊娠・出産のケアだけでなく、避妊法、月経などの消耗品、性感染症などの予防・治療、性とジェンダーに基づく暴力、ドメスティック・バイオレンスへの対応が必要になってきます。 被災者が安心して過ごせるために、どうかあなたの力を貸してください。   緊急寄付はこちらから↓↓ https://secure.ippf.org/a/emergency-donate

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IPPFシリア(SFPA)事務局長の訴え、日本で報道

シリアのIPPF加盟協会であるNGO「IPPFシリア(SFPA)」のラマ・ムアキア事務局長(医師)が2016年11月に来日し、紛争で深刻な状況が続くシリアの現状と、SFPAの活動を報告しました。彼女の訴えが、2016年11月と2017年2月、全国紙の新聞と開発専門誌に掲載されました。   【掲載記事はこちら】 毎日新聞2016年11月26日(渋江千春記者)   国際開発ジャーナル2017年2月号 (川田沙姫記者)  

Girls Decide landing image
30 June 2016

決断する少女たち

このプログラムでは、若い女性が直面しているセクシュアル・ヘルスやセクシュアリティに関わる重大な課題に取り組んでいます。調査、意識向上、アドボカシー(政策提言)、サービス・デリバリーなどを行う、急成長している国際的プログラムです。   決断する少女たち)」は少女や若い女性のセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツに関するプログラムです。世界中の、妊娠や出産に伴う病気の患者のうち、10~19歳の少女が23%を占めます。毎年250万人が安全でない人工妊娠中絶に至ると推定されています。HIVやエイズとともに生きている若者は世界中で550万人に上り、そのうち60%が若い女性です。 (決断する少女たち)」ではさまざまな提言、教育、情報を提供し、少女や若い女性のセクシュアル・ヘルス/ライツの向上のための支援活動を行っています。その一つに、国籍の異なる6人の若い女性がセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルスについて決意を固める姿を描いたフィルムがあります。このフィルムは名誉ある国際映像・コミュニケーション賞 を受賞しました。 少女や若い女性が、命を救うための重要なサービスや情報にアクセスする場合、また、自分の人生について意義のある選択ができる場合、彼女たちは権利を与えられます。彼女たちの家族やコミュニティの幸福な生活が向上するのと同じように、彼女たち自身の生活の質が向上します。国際的に同意を得た開発目標を達成するための、彼女たちの集団的能力が強まります。 ほぼすべてのIPPF加盟協会は青少年に対しサービスを提供しており、サービス受給者の3人に1人は25歳未満の若者です。少女と若い女性は皆、権利保有者であり、セクシュアル/リプロダクティブ・ライツを得ることができます。 IPPF事務局および加盟協会は、原則として、少女の権利を尊重し、質の高いサービス提供を実現することで少女たちを援助します。少女たちがセクシュアリティや妊娠について自ら決断できるよう、彼女たちを支援します。また、地域・国・国際的なレベルで、少女や若い女性が直面する課題に取り組み、彼女たちのセクシュアル/リプロダクティブ・ライツを支持します。

Syrian Family Planning Association

The Syrian Family Planning Association (SFPA) is the leading agency promoting awareness of family planning and delivering services to the community in Syria which, as international indices show, faces a number of major sexual and reproductive health (SRH) challenges ,including GBV in particular .

SFPA's priority is to deliver high quality, extensive SRH services via its network of 17 static clinics, 3 mobile unit, and 3 associated agencies. A number of these are run in conjunction with the Ministry of Health and the other related government and non government agencies. The Syrian community has historically had limited awareness of family planning, and limited awareness of the personal and economic health benefits achievable through planned spacing of births. Much of SFPA's work to date has involved information, education and communication (IEC) work and advocacy at all levels to create greater understanding and a more favorable environment towards the idea of family planning.

With basic knowledge of modern contraception now common (shared by about 94% of women of reproductive age), SFPA is beginning to develop a whole new range of programmes which will enable women and young people (in particular) to make informed (and economically beneficial) choices about their own SRH and fertility.

SFPA's Facebook page: https://www.facebook.com/syrianfamilyplanningassociation

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IPPF加盟協会はシリア地震の直後から被災者に寄り添い、リプロケアを提供しています

2月6日、トルコ南部のシリア国境近くで壊滅的な大地震が起きました。国際家族計画連盟(IPPF)の加盟協会、IPPFシリア(SFPA)は、数時間内に、現地入りし、被災者のシェルターや宿泊施設への安全な避難を支援しました。 SFPAのDr ラマ・ムアケア事務局長は次のように話しました。 「6日に起きた地震で少なくとも2カ所の病院が倒壊した上、3カ所のSFPAクリニックが損壊しました。多くの保健医療サービスが止まっており、女性と少女にすぐに深刻な影響を及ぼします。厳寒の冬に大地震が起きたことで、支援活動がますます重要になっています。すでにモバイル・クリニックを被災地に派遣し、緊急支援を始めています」 さらにムアケア事務局長は「アレッポやイドリブなどいくつかの地域で避難所に移動した女性や少女たちは暴力や性虐待を受けるかもしれず、医療と心理社会サービスのニーズは大きいです。女性ががれきに埋まった状態で出産し、その後、亡くなるという痛ましい出来事もありました。ですから、安全な場所で出産できるよう、妊婦を誘導しなければなりません。最も大きな被害を受けた地域は、地震前にSFPAスタッフが毎週通っていたなじみのある場所です。地震前にSFPAはこの地域で人道支援を提供していましたが、今回の被災からの復興に向け、支援を続けます」  緊急支援を行いながら、特に女性、少女、周縁化されたコミュニティへのセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスケアが優先的に提供されるよう、SFPAは働きかけています。    予防できる妊産婦死亡5件のうち3件 が自然災害の最中に起きています。また、人道危機下では女性の5人に1人 が妊娠している可能性があります。流産、早産、医療従事者の介入のない出産による合併症、性暴力とドメスティック・バイオレンス、性感染症、意図しない妊娠、安全でない中絶、さらには命を落とすことまで、リプロダクティブ・ヘルスケアを受けられない状態では女性と少女のリスクが増大します。 ジュリア・タフトIPPF人道支援部長のコメントです。   「トルコとシリアで発生した巨大地震の報に接し、IPPFは深い悲しみに暮れています。愛する家族を失った人々、家が破砕されてしまった人々に心より哀悼の意を表し、お見舞い申し上げます。シリアの加盟協会はすでにモバイル・クリニック活動を始めて、被災者を支援しています。IPPFは現地のパートナーが被災者の女性、少女、周縁化された人々の命を守る、必須のセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスケアを提供できるよう支援を続けます」  12年も続く内戦と制裁によってシリアの保健医療も含めた社会インフラは破壊されてしまいました。経済も危機的な状況にあり、人道支援のニーズはかつてないレベルに跳ね上がっています。SFPAはこうした複合的な危機を通じて支援を続け、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスケアをモバイル・クリニックとクリニックで提供してきました。 アルバロ・ベルメホIPPF事務局長は次のように言いました。 「近年では最大級の自然災害が起きました。支援団体はすべて、人々のニーズに応えなければなりません。特に女性、少女、そして最も脆弱な人たちです。廃墟の中で女性たちが出産している状況なのに、地政学で争っている場合ではありません。援助と支援が必要な場所に今すぐ届けることに集中しなければなりません。取り除かなければならないものは、がれきだけでなく、権力を持つ者が地域に、もしくは国内、国際的に作り上げた障壁です」   シリア大地震 緊急支援募金ご協力のお願い IPPFの加盟協会は、地震発生直後から緊急支援を始めました。しかし、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスのニーズは被災後、増えていきます。妊娠・出産のケアだけでなく、避妊法、月経などの消耗品、性感染症などの予防・治療、性とジェンダーに基づく暴力、ドメスティック・バイオレンスへの対応が必要になってきます。 被災者が安心して過ごせるために、どうかあなたの力を貸してください。   緊急寄付はこちらから↓↓ https://secure.ippf.org/a/emergency-donate

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IPPFシリア(SFPA)事務局長の訴え、日本で報道

シリアのIPPF加盟協会であるNGO「IPPFシリア(SFPA)」のラマ・ムアキア事務局長(医師)が2016年11月に来日し、紛争で深刻な状況が続くシリアの現状と、SFPAの活動を報告しました。彼女の訴えが、2016年11月と2017年2月、全国紙の新聞と開発専門誌に掲載されました。   【掲載記事はこちら】 毎日新聞2016年11月26日(渋江千春記者)   国際開発ジャーナル2017年2月号 (川田沙姫記者)  

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30 June 2016

決断する少女たち

このプログラムでは、若い女性が直面しているセクシュアル・ヘルスやセクシュアリティに関わる重大な課題に取り組んでいます。調査、意識向上、アドボカシー(政策提言)、サービス・デリバリーなどを行う、急成長している国際的プログラムです。   決断する少女たち)」は少女や若い女性のセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツに関するプログラムです。世界中の、妊娠や出産に伴う病気の患者のうち、10~19歳の少女が23%を占めます。毎年250万人が安全でない人工妊娠中絶に至ると推定されています。HIVやエイズとともに生きている若者は世界中で550万人に上り、そのうち60%が若い女性です。 (決断する少女たち)」ではさまざまな提言、教育、情報を提供し、少女や若い女性のセクシュアル・ヘルス/ライツの向上のための支援活動を行っています。その一つに、国籍の異なる6人の若い女性がセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルスについて決意を固める姿を描いたフィルムがあります。このフィルムは名誉ある国際映像・コミュニケーション賞 を受賞しました。 少女や若い女性が、命を救うための重要なサービスや情報にアクセスする場合、また、自分の人生について意義のある選択ができる場合、彼女たちは権利を与えられます。彼女たちの家族やコミュニティの幸福な生活が向上するのと同じように、彼女たち自身の生活の質が向上します。国際的に同意を得た開発目標を達成するための、彼女たちの集団的能力が強まります。 ほぼすべてのIPPF加盟協会は青少年に対しサービスを提供しており、サービス受給者の3人に1人は25歳未満の若者です。少女と若い女性は皆、権利保有者であり、セクシュアル/リプロダクティブ・ライツを得ることができます。 IPPF事務局および加盟協会は、原則として、少女の権利を尊重し、質の高いサービス提供を実現することで少女たちを援助します。少女たちがセクシュアリティや妊娠について自ら決断できるよう、彼女たちを支援します。また、地域・国・国際的なレベルで、少女や若い女性が直面する課題に取り組み、彼女たちのセクシュアル/リプロダクティブ・ライツを支持します。

Syrian Family Planning Association

The Syrian Family Planning Association (SFPA) is the leading agency promoting awareness of family planning and delivering services to the community in Syria which, as international indices show, faces a number of major sexual and reproductive health (SRH) challenges ,including GBV in particular .

SFPA's priority is to deliver high quality, extensive SRH services via its network of 17 static clinics, 3 mobile unit, and 3 associated agencies. A number of these are run in conjunction with the Ministry of Health and the other related government and non government agencies. The Syrian community has historically had limited awareness of family planning, and limited awareness of the personal and economic health benefits achievable through planned spacing of births. Much of SFPA's work to date has involved information, education and communication (IEC) work and advocacy at all levels to create greater understanding and a more favorable environment towards the idea of family planning.

With basic knowledge of modern contraception now common (shared by about 94% of women of reproductive age), SFPA is beginning to develop a whole new range of programmes which will enable women and young people (in particular) to make informed (and economically beneficial) choices about their own SRH and fertility.

SFPA's Facebook page: https://www.facebook.com/syrianfamilyplanningassociation