IPPFはネパールの被災者にセクシュアル・リプロダクティブヘルス・サービスを届けます

FPAN mobile clinic

IPPFは、妊産婦を中心にセクシュアル・リプロダクティブヘルス(以下SRH)のサービスを実施する世界規模のNGOですが、4月25日にネパールで発生した大地震に対しても、SRHサービスと合わせて、一般医療のサービスも届けることにしました。IPPFは、1959年から活動をしているIPPFネパール(FPAN:ネパール家族計画協会)と共に活動を行っています。
 

IPPFは、SRHに関する緊急支援プロジェクト(以下SPRINT)をサポートするオーストラリア政府の外務・貿易省と共に、緊急人道支援を行っています。拡大化する被害を見て、IPPFは南アジア地域事務局からネパールに対し5万米ドルの支援金を約束しました。さらに、SPRINTプロジェクトの一環として、オーストラリアの外務・貿易省からも、5万米ドルのマッチング・サポートも決定しています。
 

地震の発生後、少なくとも3500人(訳注:30日の情報では、5000人を超えている)の死者が確認されており、SRHのサービスをはじめ、命にかかわる医療行為が必要とされています。他の支援団体が、食事、水、住居等の基本的なサービスを提供している中、妊婦や授乳中の女性の特別なニーズのほか、安全な出産の確保や少女たちの望まない妊娠を防ぐ手立ては、多くの場合後回しにされがちです。世界で起きている妊産婦死亡の1/3は、基礎的な緊急産科サービスや専門的技能者へのアクセスがないことによって引き起こされています。このような状況は、本来治療可能で防げるはずの、妊産婦と新生児の疾患や死亡につながっています。
 

性やジェンダーに基づく残酷な暴力やHIVを含む性感染症も、社会的弱者と呼ばれる妊婦や少女にとっては、特に災害時、急激にリスクが増加します。
 

IPPFとSPRINTをサポートするオーストラリア外務・貿易省は、今回の被災地に対し、IPPFネパールの既存のクリニックを通して、SRHサービスや一般医療へのサポートを行います。サービスを再建するために、IPPFは5人のメンバーを現地に派遣します。そして国内のクリニックでは、健康診断、産前産後健診をはじめ、家族計画や性感染症などの包括的なSRHケアを少女、女性、男性に対し行う他、包括的な照会システムも準備する予定です。そして5月からの5カ月間の活動に約10万ドルの支援を行い、1万8000人以上に重要なヘルスサービスを届ける計画です。
 

IPPFの南アジア地域事務局長のアンジャリ・センは以下のように述べています。「IPPFネパールは、ネパール国内で強い存在感を示しており、28カ所のクリニックと1万1000人のボランティアと480人のスタッフを抱え、すでに緊急支援へと動いています。そしてIPPFネパールは、ネパール政府とも強いパートナーシップを持っており、保健省・家族健康課の開催するリプロダクティブ・ヘルス調整委員会等、健康に関する様々な委員会のメンバーでもあります。妊産婦のように社会的弱者と呼ばれる大人たちが、支援からもれることがないよう、私たちは強く願っています。そうした健康に関する特別なニーズやSRHの権利が守られるためにも、包括的な緊急支援が必要です」。
 

「SPRINTには、緊急産科ケア、新生児へのケア、必要に応じ高次医療サービスへの照会、避難所でのリプロダクティブ・ヘルス医療ミッション、尊厳を守るためのキットの配付、家族計画サービス、地域住民への啓発、性感染症の治療等、命にかかわるSRHのサービスが含まれています」と、SPRINTチームの責任者、ポール・ギムソンは述べています。
 

SPRINTは、ネパールにおいて、災害時における最低限のSRH支援パッケージであるミニマム・イニシャル・サービス・パッケージ(MISP)を実施することで、健康被害を最小限にし、社会から最も周縁に追いやられ、取り残されたコミュニティに基礎的なSRHサービスを緊急時にも届けていきます。

 

*この記事は、IPPFウェブサイトの記事を翻訳したものです。元の記事はこちらです。