女性と少女たちにとっての勝利 行動への第一歩を

mother and child

2015年8月3日、ニューヨーク、国連本部

人口が一世代交代するまでに、すべての少女と女性が差別から解放され、セクシュアル・リプロダクティブヘルス・サービスへのアクセスと、リプロダクティブライツを実現することを、世界各国の政府が約束することになりました。このアジェンダが実現すれば、何百万人もの命が救われます。

この日に閉会したポスト2015開発フレームワークに関する最終政府間交渉において、各国は「持続可能な開発に向けて2030年までに私たちの世界を転換する:グローバルアクションのための新アジェンダ( Transforming Our World: The 2030 Agenda for Sustainable Development)」を完成させました。この草案は、2015年9月25-27日に開かれるポスト2015開発アジェンダに関する国連サミットで正式に採択される見通しです。

草案の完成は大きな前進ですが、これからは提案したことを実行していかなければなりません。テウォドロス・メレッセ国際家族計画連盟(IPPF)事務局長は次のようにコメントしました。「女性と少女を第一に考え、セクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツを実現するために、各国政府が力を合わせることをIPPFは歓迎します。このアジェンダに書かれていることが現実にならなければ、本当に人々の人生を転換させ、救うことはできません。IPPFは、このアジェンダを実施し、セクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツに関する活動を適切に予算化することで、アジェンダに描かれている理想を現実にするようすべての国々の政府に求めます」

アジェンダは、女性と少女たちにとっての勝利です。貧困を終わらせることを明言し、地球環境の保護にも言及した上、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントを目指すという野心的なアジェンダも提言しています。ゴールやターゲットには、妊産婦死亡率の低減、HIVの根絶、女性に対する暴力や女性を傷つける風習をなくすこと、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の実現、セクシュアル・リプロダクティブヘルス・サービスへのアクセスとリプロダクティブライツの保障などが設定されています。

これらが実現すれば、現在、近代的避妊法を使うことができない2億2500万人の女性たちが、ようやく、自らの意志で、自分の家族、身体、未来について決断する力を得ます。また、アジェンダの実現により、早婚や強制婚が廃止され、毎年、18歳の誕生日を迎える前に結婚させられている1500万人の少女たちが救われます。

IPPFは、国際人口開発会議の行動計画、北京行動綱領、国連持続可能な開発会議(リオ+20)と一連のフォローアップ会合における議論が再確認されたことにも賛同します。これらの提言はまさしく、アジェンダの根拠となる文書だからです。さらに世界人権宣言も、その人間中心的な視点が新アジェンダの基礎となる文書として挙げられています。

しかし、新アジェンダには弱点もあります。アジェンダにある政策の完全な実施を促進し、市民が政府のアカウンタビリティを測るための具体的なメカニズムが定義されていません。さらには、計画、実施と説明責任を確認するという各段階において、市民社会の役割が強調されていないことも危惧しています。

IPPFは最終案でセクシュアルライツについての言及も求めていました。今回、IPPFのアドボカシー活動により最終案で勝ち取った成果は以下のとおりです。

 

 

ジェンダー平等と女性や少女たちのエンパワーメントを、独立したゴールとして入れられたこと。
女性と少女たちへの差別や暴力の根絶、早婚や強制婚と女性性器切除(FGM)の廃絶についても、具体的なターゲットを明記することができました。このゴールには、国際人口開発会議の行動計画、北京行動綱領とそれらのレビュー会議の文書にある、すべての女性と少女たちによる、セクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツへのアクセスを保障するためのターゲットが含まれています。

 

 

人々の健康や福祉を保障することを独立したゴールにできたこと。
これにはすべての女性と少女たちによる、家族計画、情報提供や教育を含むセクシュアル・リプロダクティブヘルスサービスへのアクセスと、リプロダクティブヘルスを国家的な政策や計画に組み込むこと、さらには世界中で出生10万人あたりの妊産婦死亡率を70未満まで下げること、HIVの根絶も明記できました。

このアジェンダで、ジェンダーの平等と女性や少女たちのエンパワーメントがすべてのゴールとターゲットの実現に必須であることを強く宣言できたこと。人権の根源的な役割を強調し、すべての国があらゆる人権(の尊重)を実現する責任があることを改めて実感させる草案となりました。

*この記事は、IPPFウェブサイトの記事を翻訳したものです。元の記事(英語)はこちらです。