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ジェンダーの平等

ジェンダーの平等は基本的な人権です。貧困を撲滅し未来の世代の人生をよりよくするために必要不可欠です。ジェンダーの平等は、私たちのすべてのプログラムと政策提言活動の中心にあります。IPPFは、女性性器切除(FGM)や早期強制結婚、またその他のジェンダー差別と戦うために、法的また政治的な変革を推進します。  

Articles by ジェンダーの平等

超音波検査を受ける妊婦

グローバル・ギャグ・ルールでどれほどの人命が犠牲になるか

国際家族計画連盟(IPPF)は、米国のグローバル・ギャグ・ルール(メキシコシティ政策)によって世界中でどれほどの人々の健康に影響があるのか、データをまとめました。 IPPFのグローバルなネットワークを通じで、草の根のパートナーたちが1分当たり300以上の家族計画・保健医療サービスを日々、提供しています。米国のトランプ大統領の任期中、これまで提供されてきた約1億ドルの海外援助が受けられなくなります。この援助によって、保健医療ケアを必要とする女性たちのための家族計画とHIVプログラムが実施されるはずでした。 もっとも影響を受けるのがサハラ以南のアフリカ、南アジア、南米とカリブ海地域です。   1億ドルの援助があれば、次のようなことを防ぐことができます。 2万件の妊産婦死亡 480万件の意図しない妊娠 170万件の安全でない中絶   さらに、次のようなこともなし得たでしょう。 27万5000人のHIVと共に生きる妊婦の健康を守り、生まれてくる赤ちゃんへのHIV母子感染を防ぐ 7000万個のコンドームを配布し、意図しない妊娠を減らし、HIVその他の性感染症を防ぐ 72万5000件のHIV検査を実施し、自分の健康状態を知らない人々を助ける 52万5000件の性感染症の治療 世界中の女性、男性、子どもたちの命を守り、健康を増進しようと考える組織として、IPPFと171カ国のパートナーは、人権を否定し、女性の命を危険にさらす政策に署名することはありません。 各国政府その他の機関と連携し、失われた援助の代わりになる資金を調達し、世界中の家族計画クリニックを運営し続けるため、IPPFは尽力しています。 メールアドレスを登録して、世界中の人々の健康を守る運動に参加しよう(英語) THUNDERCLAPに参加して、メッセージを広めよう 寄付をして活動を支えよう

IPPF’s Director General Tewodros Melesse with Japan’s First Lady, Mrs Akie Abe

日本のファーストレディとIPPFが共に差別のない世界を目指す

日本のファーストレディである安倍昭恵夫人とIPPFのテウォドロスメレッセ事務局長が、ニューヨークで開催中の国連総会への出席の機会に面談し、女性の健康と権利を強化するために闘い続ける必要があるという点で意見が一致しました。   日本は、IPPFのセクシュアル・リプロダクティブヘルス・ライツ分野の事業を強力に支えて下さっています。そして、安倍昭恵夫人は、安倍総理が2014年に始められた「女性が輝く社会」を築くためのイニシアティブ「国際女性会議(WAW!)」でのご自分の活動を通じて女性の生活を向上させることに個人的に強くコミットされています。   安倍昭恵夫人は、これまでに社会の周辺に追いやられた人々が受けている差別をなくす必要があることを語ってこられましたが、今回のメレッセ事務局長との面談においても再びLBGTQIの人々が直面している差別について言及されました。   メレッセ事務局長は、「昭恵夫人は女性やLGBTQIの人々などの差別を受けている人々の権利の擁護者として熱心に活動されています。IPPFは昭恵夫人と女性をエンパワーして、差別のない社会を築くという共通の目標を持っています。今後昭恵夫人とより近しく協力していくことを楽しみにしています。」と述べました。

Thanks to solar lanterns, women can work after sunlight.
07 September 2016

女性が輝く未来のために:心が目覚める「変革のスイッチ」で女性の地位と健康を向上させる

「カチッ」 まだ明けきらぬ早朝に、そして、夜の帳が降りるころ。照明のスイッチをつける。 私たちが何気なく日々繰り返すその行為が、アフリカの電気のない村々で今、女性たちの生き方を変えつつあります。この出版物は、そのきっかけとなった「官・民・市民社会」連携による、新たな試みに関するものです。このプロジェクトは、IPPF日本信託基金の支援の下で実施されました。  

Two Ghanaian women carry torches in the dark
25 August 2016

明るい未来:女性のエンパワメントのためのランタン

女性のエンパワメントは、その健康とウェルビーイング(幸福)に欠かせません。 政府、民間企業、市民社会が連携して、ガーナ北部の電気のないコミュニティで女性の健康とジェンダーの平等の問題に取り組みました。 このパイロットプロジェクトによって、20の村に、ソーラーランタン、ヘルスサービス、経済支援が届けられました。このプロジェクトは、日本の政府開発支援(ODA)と民間企業の技術、そしてIPPFのコミュニティに根ざした活動の組み合わせによって、女性の健康向上とジェンダーの平等を阻む構造的な障壁と有害なジェンダー規範に効果的に立ち向かいました。 そうすることによって、それまでの闇に光をもたらしただけでなく、女性たちとその家族、コミュニティの人々の生活もすっかり変えたのです。  

Girls Decide landing image
30 June 2016

決断する少女たち

このプログラムでは、若い女性が直面しているセクシュアル・ヘルスやセクシュアリティに関わる重大な課題に取り組んでいます。調査、意識向上、アドボカシー(政策提言)、サービス・デリバリーなどを行う、急成長している国際的プログラムです。   決断する少女たち)」は少女や若い女性のセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツに関するプログラムです。世界中の、妊娠や出産に伴う病気の患者のうち、10~19歳の少女が23%を占めます。毎年250万人が安全でない人工妊娠中絶に至ると推定されています。HIVやエイズとともに生きている若者は世界中で550万人に上り、そのうち60%が若い女性です。 (決断する少女たち)」ではさまざまな提言、教育、情報を提供し、少女や若い女性のセクシュアル・ヘルス/ライツの向上のための支援活動を行っています。その一つに、国籍の異なる6人の若い女性がセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルスについて決意を固める姿を描いたフィルムがあります。このフィルムは名誉ある国際映像・コミュニケーション賞 を受賞しました。 少女や若い女性が、命を救うための重要なサービスや情報にアクセスする場合、また、自分の人生について意義のある選択ができる場合、彼女たちは権利を与えられます。彼女たちの家族やコミュニティの幸福な生活が向上するのと同じように、彼女たち自身の生活の質が向上します。国際的に同意を得た開発目標を達成するための、彼女たちの集団的能力が強まります。 ほぼすべてのIPPF加盟協会は青少年に対しサービスを提供しており、サービス受給者の3人に1人は25歳未満の若者です。少女と若い女性は皆、権利保有者であり、セクシュアル/リプロダクティブ・ライツを得ることができます。 IPPF事務局および加盟協会は、原則として、少女の権利を尊重し、質の高いサービス提供を実現することで少女たちを援助します。少女たちがセクシュアリティや妊娠について自ら決断できるよう、彼女たちを支援します。また、地域・国・国際的なレベルで、少女や若い女性が直面する課題に取り組み、彼女たちのセクシュアル/リプロダクティブ・ライツを支持します。

At a glance 2015- front page
22 June 2016

2015年 活動一覧

国際家族計画連盟(IPPF) 2015年の主要実績です。 このページからダウンロードしていただけます。          

Youth advocates.
01 June 2016

女性の地位に関する委員会(CSW)

女性の地位に関する委員会(CSW)は、国連経済社会理事会(ECOSOC)の機能委員会の一つです。ジェンダーの平等と女性の地位向上に特化した筆頭国際政策決定機関です。 毎年、加盟国の代表がニューヨークの国連本部に集い、ジェンダーの平等の進捗状況を評価し、世界のジェンダーの平等と女性のエンパワメントを推進するために、課題を明らかにし、国際基準を決定したり、具体的な政策を制定しています。 同委員会は、1946年に、政治・市民・社会・教育分野における女性の権利を推進する勧告・報告を、経済社会理事会に行うことを目的として設置されました。同委員会は、経済社会理事会に、女性の権利分野で緊急に対処することが必要な喫緊の課題についての勧告も行います。 IPPFは、CSWに書面で声明を提出しています。出席している場合には、声明をその場で読み上げます。

CSE session in Bolivia
31 May 2016

#KnowItOwnItグローバルキャンペーンに参加する

若者には、セックスと性についての情報や教育を受ける必要があり、また受けて当然です。 CSEはあなたの権利です。この権利について尋ね、キャンペーンを行い、権利の行使を求めてください。権利を知り、権利を自分のものにしよう

Zambezi Village, Zambia
04 3月 2016

女性と男性が対等なパートナーとなり変化を引き起こす

ザンビアを訪問した際、シェイエンヌという女性に出会いました。 シェイエンヌは35歳。一家の生計を引き受けている主婦です。1日12時間、露店で塩を売るかたわら、親族と自分の子どもたちの世話をしています。 シェイエンヌの住む地域には鉱山があったのですが、閉山しました。そのため夫は職を失い、意気消沈してしまいました。少しの貯えも酒を買うために使い果たし、妻のシェイエンヌや子どもたちに暴力を振るうようになりました。 シェイエンヌの夫は、彼女に対して怒りっぽくなり、暴力は寝室でも振るわれるようになりました。夫にセックスを強制され、無理やり行為に同意させられるか、同意しないとなじられるようになりました。この苦しい状態をなくすためにどうしたらよいか、シェイエンヌは悩みました。 寝室は、親密な関係にある二人の本質が分かる場所です。シェイエンヌは、夫婦関係が実は、力による支配であることを明るみに出そうとしました。「それが私や村の女性たちにとって変わらぬ現実だから」と。 二人の関係を「力による支配」と呼ぶのは奇異に思えるかもしれません。しかし、世界中で起こるセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖の健康)の問題の根本には、ジェンダーの不平等(男女のどちらかが相手を力で支配している)があります。 これまで出会ってきた女性たちは皆、驚くほどのレジリエンス(しなやかな回復力)を持っています。私は、ジェンダー平等に関する専門家として、農村地区の女性たちを対象としたワークショップを数多く実施してきました。シェイエンヌとも、そのようなワークショップで出会いました。 そこで、シェイエンヌは尋ねました。「慈善団体がよく来て、ワークショップをたくさんやっていく。そこで、窓を開けて風通しをよくして、言いにくいことも口に出すように、と言われるけど、『寝室の窓』について誰も話さないのはどうして?」と。 シェイエンヌの住む町では、失業率が急激に悪化しています。HIV感染率も上がっています。暴力は日常的に見られます。IPPFは、2014年にザンビアで8万5,000人にサービスを提供しました。そのうち、男性はたったの9%です。サービスを受けた7万7,000人の女性のうち、98%は貧困か脆弱な状態にありました。 セクシュアル・ヘルスに関するサービスは男性も必要としているはずなのに、実際にサービスを受ける男性の数が非常に少ないのはなぜでしょうか。なぜ、セクシュアル・ヘルスは女性だけの問題だと男性は思い込むのでしょうか。 さらに、男性は女性のリプロダクティブ・ヘルスをコントロールしようとします。ジェンダー平等を実現するためには、このような不平等をことごとく是正していかなければなりません。それには、自分自身や大切な人たちに関わる選択をできるように、女性をエンパワーしていくことが必要です。 女性に沈黙を強いている目に見えないしばりを解き、女性が自由に自分の考えを述べられるようにしなければなりません。 IPPFはザンビアを含む、アフリカ7カ国の加盟協会(MA)やアフリカ連合(AU)とともに、早婚や強制婚の廃絶を目指して活動しています。 シェイエンヌは、犠牲者として扱われるのはたくさんだと言います。自分の希望をかなえ、自分で決断し、コミュニティの議論にも参加したいと考えています。 女性は変化を求めるだけでなく、変化を起こす担い手になりたいのです。女性たち、家族、コミュニティにとって、平等な未来を作りたいと願っています。 シェイエンヌのような女性たちのレジリエンスや勇気から、元気やインスピレーションを得る女性も多いでしょう。女性たちが自ら作り出す、女性に優しいコミュニティがあれば、女性たちの精神面、情緒面にもよい影響があるでしょう。 IPPFは、誇りを持って女性のエンパワーエンパワーメントを支えています。政府へのロビー活動を行いながら、各国の関連団体と協力し、草の根から声を上げています。しかし最も重要なのは、男性と活動していることです。鍵となるのは、変化を起こすための対等なパートナーとして男性を見ることです。男性が女性と一緒に決断していくことから始めなくてはなりません。 *この記事は、IPPFウェブサイトの記事を翻訳したものです。元の記事(英語)はこちらです。

IPPF's Director General, Tewodros Melesse

IPPF戦略枠組:変化のための運動を引き起こす

2016年1月26日 国際家族計画連盟(IPPF)は2016年1月、今後7年間に適用される、新しい「戦略枠組」を公式に発表しました。この枠組を通して、少女と女性が自由に、そして自分のために、子どもを産むか産まないか、または何人の子どもを持つかを決める権利を促進し、支援していく決意を新たにしました。この新枠組は、インドネシアで開催された「国際家族計画会議」で発表されたものです。 IPPFは、家族計画、安全な中絶、HIV、性やジェンダーに基づく暴力や生殖器のがんなどへの対応を含む、効果や質の高い、権利に基づいた、統合されたセクシュアル・リプロダクティブ/ヘルス・ライツサービスを、「戦略枠組」に沿って提供します。さらに、より充実した保健医療サービスの提供を可能とするために、官民を問わず他の保健医療機関をサポートします。また、同枠組に含まれる組織の効率性や人道危機における対応能力の向上や、各国加盟協会とIPPF全体の収入額の増加を通じ、できるだけ多くの人々にサービスを提供していきます。 IPPFのテウォドロス・メレッセ事務局長は、「戦略枠組」の発表に際して次のようにコメントしました。「家族計画を提供する世界最大の市民社会組織として、IPPFは持続可能な開発目標(SDGs)に関連するセクシュアル・リプロダクティブ/ヘルスのニーズの多くに、草の根からこたえるよう支援できます。新しい「戦略枠組」によって、これまでより迅速な対応が可能となり、説明責任能力もより高い連盟になります。セクシュアル・リプロダクティブ/ヘルス・ライツの現状に実質的な変化を与える組織として、IPPFの存在感が高まるでしょう。世界中の加盟協会と策定した新しい「戦略枠組」が、今後7年間、IPPFと加盟協会やパートナーとの活動を導きます」 国連人口基金(UNFPA)のブノワ・カラサ、エチオピアのケセテベルハン・アドマス保健相、ユース・アクティビストのプリヤ・キャスなどを迎えたハイレベル・レセプションで、メレッセ事務局長は、家族計画に関する活動を見直し、全世界でさらに1億2000万人の女性にサービスを提供するという新たな目標を発表しました。 イベントの議長を務めたナオミ・セボニIPPF会長は、次のように挨拶しました。「IPPFは毎年、何百万という人々を支援しています。2015年には、約6200万人の人々がIPPFのサービスを利用しました。IPPFのコミットメントを実現し、各国政府が、確約した目標を実際に達成するよう、はたらきかけ、モニタリングしていきます。IPPFの新たなプレッジ、を実現することで、「家族計画2020(FP2020)」の大胆な目標や「持続可能な開発目標(SDGs)」の目指す世界の実現に貢献していきます」 「戦略枠組」は、 もっとも脆弱な人々のニーズを満たすことという新たなゴール達成を目指す、世界中が一丸となって引き起こす行動です。。そして、IPPFが大きな期待と誇りを持ち、今後7年間に取り組むべき優先事項を次の4つの明確な結果を出すことと定めたビジョンです。   100カ国の政府が、法制、政策やその実施状況を確実に改善させることにより、ジェンダーの平等と性と生殖に関する権利を尊重し、保護、実現する 変化を起こす政策提言者として女性・若者リーダーの活動を促す 2022年までに、10億の人々が自由意志に基づいて、セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)を追求できるようエンパワーする 20億件の質の高い統合された性と生殖に関する保健医療サービスを提供する。サービスは人々の権利に基づき、安全な中絶、HIV対応なども含め、官民の保健医療機関を通じて提供する   今後7年間の活動を通じ、IPPFはより効率的で、説明責任を果たせる、団結した連盟になります。IPPFは組織の運営効率を上げ、各国、グローバルともに収益を倍増させます。ボランティアやアクティビストを養成し、独自の提言活動や発言を重ね、IPPFの「声」を構築していきます。 IPPFは、各地の加盟協会が主導し、グローバルにつながった市民社会運動を率いていくことを使命としています。その中で、全ての人々、特に公的サービスが届きにくい人々に向け、セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖の健康と権利)の実現に必要なサービスを提供し、またその提供を可能にし、政策提言する活動を行っています。

超音波検査を受ける妊婦

グローバル・ギャグ・ルールでどれほどの人命が犠牲になるか

国際家族計画連盟(IPPF)は、米国のグローバル・ギャグ・ルール(メキシコシティ政策)によって世界中でどれほどの人々の健康に影響があるのか、データをまとめました。 IPPFのグローバルなネットワークを通じで、草の根のパートナーたちが1分当たり300以上の家族計画・保健医療サービスを日々、提供しています。米国のトランプ大統領の任期中、これまで提供されてきた約1億ドルの海外援助が受けられなくなります。この援助によって、保健医療ケアを必要とする女性たちのための家族計画とHIVプログラムが実施されるはずでした。 もっとも影響を受けるのがサハラ以南のアフリカ、南アジア、南米とカリブ海地域です。   1億ドルの援助があれば、次のようなことを防ぐことができます。 2万件の妊産婦死亡 480万件の意図しない妊娠 170万件の安全でない中絶   さらに、次のようなこともなし得たでしょう。 27万5000人のHIVと共に生きる妊婦の健康を守り、生まれてくる赤ちゃんへのHIV母子感染を防ぐ 7000万個のコンドームを配布し、意図しない妊娠を減らし、HIVその他の性感染症を防ぐ 72万5000件のHIV検査を実施し、自分の健康状態を知らない人々を助ける 52万5000件の性感染症の治療 世界中の女性、男性、子どもたちの命を守り、健康を増進しようと考える組織として、IPPFと171カ国のパートナーは、人権を否定し、女性の命を危険にさらす政策に署名することはありません。 各国政府その他の機関と連携し、失われた援助の代わりになる資金を調達し、世界中の家族計画クリニックを運営し続けるため、IPPFは尽力しています。 メールアドレスを登録して、世界中の人々の健康を守る運動に参加しよう(英語) THUNDERCLAPに参加して、メッセージを広めよう 寄付をして活動を支えよう

IPPF’s Director General Tewodros Melesse with Japan’s First Lady, Mrs Akie Abe

日本のファーストレディとIPPFが共に差別のない世界を目指す

日本のファーストレディである安倍昭恵夫人とIPPFのテウォドロスメレッセ事務局長が、ニューヨークで開催中の国連総会への出席の機会に面談し、女性の健康と権利を強化するために闘い続ける必要があるという点で意見が一致しました。   日本は、IPPFのセクシュアル・リプロダクティブヘルス・ライツ分野の事業を強力に支えて下さっています。そして、安倍昭恵夫人は、安倍総理が2014年に始められた「女性が輝く社会」を築くためのイニシアティブ「国際女性会議(WAW!)」でのご自分の活動を通じて女性の生活を向上させることに個人的に強くコミットされています。   安倍昭恵夫人は、これまでに社会の周辺に追いやられた人々が受けている差別をなくす必要があることを語ってこられましたが、今回のメレッセ事務局長との面談においても再びLBGTQIの人々が直面している差別について言及されました。   メレッセ事務局長は、「昭恵夫人は女性やLGBTQIの人々などの差別を受けている人々の権利の擁護者として熱心に活動されています。IPPFは昭恵夫人と女性をエンパワーして、差別のない社会を築くという共通の目標を持っています。今後昭恵夫人とより近しく協力していくことを楽しみにしています。」と述べました。

Thanks to solar lanterns, women can work after sunlight.
07 September 2016

女性が輝く未来のために:心が目覚める「変革のスイッチ」で女性の地位と健康を向上させる

「カチッ」 まだ明けきらぬ早朝に、そして、夜の帳が降りるころ。照明のスイッチをつける。 私たちが何気なく日々繰り返すその行為が、アフリカの電気のない村々で今、女性たちの生き方を変えつつあります。この出版物は、そのきっかけとなった「官・民・市民社会」連携による、新たな試みに関するものです。このプロジェクトは、IPPF日本信託基金の支援の下で実施されました。  

Two Ghanaian women carry torches in the dark
25 August 2016

明るい未来:女性のエンパワメントのためのランタン

女性のエンパワメントは、その健康とウェルビーイング(幸福)に欠かせません。 政府、民間企業、市民社会が連携して、ガーナ北部の電気のないコミュニティで女性の健康とジェンダーの平等の問題に取り組みました。 このパイロットプロジェクトによって、20の村に、ソーラーランタン、ヘルスサービス、経済支援が届けられました。このプロジェクトは、日本の政府開発支援(ODA)と民間企業の技術、そしてIPPFのコミュニティに根ざした活動の組み合わせによって、女性の健康向上とジェンダーの平等を阻む構造的な障壁と有害なジェンダー規範に効果的に立ち向かいました。 そうすることによって、それまでの闇に光をもたらしただけでなく、女性たちとその家族、コミュニティの人々の生活もすっかり変えたのです。  

Girls Decide landing image
30 June 2016

決断する少女たち

このプログラムでは、若い女性が直面しているセクシュアル・ヘルスやセクシュアリティに関わる重大な課題に取り組んでいます。調査、意識向上、アドボカシー(政策提言)、サービス・デリバリーなどを行う、急成長している国際的プログラムです。   決断する少女たち)」は少女や若い女性のセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツに関するプログラムです。世界中の、妊娠や出産に伴う病気の患者のうち、10~19歳の少女が23%を占めます。毎年250万人が安全でない人工妊娠中絶に至ると推定されています。HIVやエイズとともに生きている若者は世界中で550万人に上り、そのうち60%が若い女性です。 (決断する少女たち)」ではさまざまな提言、教育、情報を提供し、少女や若い女性のセクシュアル・ヘルス/ライツの向上のための支援活動を行っています。その一つに、国籍の異なる6人の若い女性がセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルスについて決意を固める姿を描いたフィルムがあります。このフィルムは名誉ある国際映像・コミュニケーション賞 を受賞しました。 少女や若い女性が、命を救うための重要なサービスや情報にアクセスする場合、また、自分の人生について意義のある選択ができる場合、彼女たちは権利を与えられます。彼女たちの家族やコミュニティの幸福な生活が向上するのと同じように、彼女たち自身の生活の質が向上します。国際的に同意を得た開発目標を達成するための、彼女たちの集団的能力が強まります。 ほぼすべてのIPPF加盟協会は青少年に対しサービスを提供しており、サービス受給者の3人に1人は25歳未満の若者です。少女と若い女性は皆、権利保有者であり、セクシュアル/リプロダクティブ・ライツを得ることができます。 IPPF事務局および加盟協会は、原則として、少女の権利を尊重し、質の高いサービス提供を実現することで少女たちを援助します。少女たちがセクシュアリティや妊娠について自ら決断できるよう、彼女たちを支援します。また、地域・国・国際的なレベルで、少女や若い女性が直面する課題に取り組み、彼女たちのセクシュアル/リプロダクティブ・ライツを支持します。

At a glance 2015- front page
22 June 2016

2015年 活動一覧

国際家族計画連盟(IPPF) 2015年の主要実績です。 このページからダウンロードしていただけます。          

Youth advocates.
01 June 2016

女性の地位に関する委員会(CSW)

女性の地位に関する委員会(CSW)は、国連経済社会理事会(ECOSOC)の機能委員会の一つです。ジェンダーの平等と女性の地位向上に特化した筆頭国際政策決定機関です。 毎年、加盟国の代表がニューヨークの国連本部に集い、ジェンダーの平等の進捗状況を評価し、世界のジェンダーの平等と女性のエンパワメントを推進するために、課題を明らかにし、国際基準を決定したり、具体的な政策を制定しています。 同委員会は、1946年に、政治・市民・社会・教育分野における女性の権利を推進する勧告・報告を、経済社会理事会に行うことを目的として設置されました。同委員会は、経済社会理事会に、女性の権利分野で緊急に対処することが必要な喫緊の課題についての勧告も行います。 IPPFは、CSWに書面で声明を提出しています。出席している場合には、声明をその場で読み上げます。

CSE session in Bolivia
31 May 2016

#KnowItOwnItグローバルキャンペーンに参加する

若者には、セックスと性についての情報や教育を受ける必要があり、また受けて当然です。 CSEはあなたの権利です。この権利について尋ね、キャンペーンを行い、権利の行使を求めてください。権利を知り、権利を自分のものにしよう

Zambezi Village, Zambia
04 3月 2016

女性と男性が対等なパートナーとなり変化を引き起こす

ザンビアを訪問した際、シェイエンヌという女性に出会いました。 シェイエンヌは35歳。一家の生計を引き受けている主婦です。1日12時間、露店で塩を売るかたわら、親族と自分の子どもたちの世話をしています。 シェイエンヌの住む地域には鉱山があったのですが、閉山しました。そのため夫は職を失い、意気消沈してしまいました。少しの貯えも酒を買うために使い果たし、妻のシェイエンヌや子どもたちに暴力を振るうようになりました。 シェイエンヌの夫は、彼女に対して怒りっぽくなり、暴力は寝室でも振るわれるようになりました。夫にセックスを強制され、無理やり行為に同意させられるか、同意しないとなじられるようになりました。この苦しい状態をなくすためにどうしたらよいか、シェイエンヌは悩みました。 寝室は、親密な関係にある二人の本質が分かる場所です。シェイエンヌは、夫婦関係が実は、力による支配であることを明るみに出そうとしました。「それが私や村の女性たちにとって変わらぬ現実だから」と。 二人の関係を「力による支配」と呼ぶのは奇異に思えるかもしれません。しかし、世界中で起こるセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖の健康)の問題の根本には、ジェンダーの不平等(男女のどちらかが相手を力で支配している)があります。 これまで出会ってきた女性たちは皆、驚くほどのレジリエンス(しなやかな回復力)を持っています。私は、ジェンダー平等に関する専門家として、農村地区の女性たちを対象としたワークショップを数多く実施してきました。シェイエンヌとも、そのようなワークショップで出会いました。 そこで、シェイエンヌは尋ねました。「慈善団体がよく来て、ワークショップをたくさんやっていく。そこで、窓を開けて風通しをよくして、言いにくいことも口に出すように、と言われるけど、『寝室の窓』について誰も話さないのはどうして?」と。 シェイエンヌの住む町では、失業率が急激に悪化しています。HIV感染率も上がっています。暴力は日常的に見られます。IPPFは、2014年にザンビアで8万5,000人にサービスを提供しました。そのうち、男性はたったの9%です。サービスを受けた7万7,000人の女性のうち、98%は貧困か脆弱な状態にありました。 セクシュアル・ヘルスに関するサービスは男性も必要としているはずなのに、実際にサービスを受ける男性の数が非常に少ないのはなぜでしょうか。なぜ、セクシュアル・ヘルスは女性だけの問題だと男性は思い込むのでしょうか。 さらに、男性は女性のリプロダクティブ・ヘルスをコントロールしようとします。ジェンダー平等を実現するためには、このような不平等をことごとく是正していかなければなりません。それには、自分自身や大切な人たちに関わる選択をできるように、女性をエンパワーしていくことが必要です。 女性に沈黙を強いている目に見えないしばりを解き、女性が自由に自分の考えを述べられるようにしなければなりません。 IPPFはザンビアを含む、アフリカ7カ国の加盟協会(MA)やアフリカ連合(AU)とともに、早婚や強制婚の廃絶を目指して活動しています。 シェイエンヌは、犠牲者として扱われるのはたくさんだと言います。自分の希望をかなえ、自分で決断し、コミュニティの議論にも参加したいと考えています。 女性は変化を求めるだけでなく、変化を起こす担い手になりたいのです。女性たち、家族、コミュニティにとって、平等な未来を作りたいと願っています。 シェイエンヌのような女性たちのレジリエンスや勇気から、元気やインスピレーションを得る女性も多いでしょう。女性たちが自ら作り出す、女性に優しいコミュニティがあれば、女性たちの精神面、情緒面にもよい影響があるでしょう。 IPPFは、誇りを持って女性のエンパワーエンパワーメントを支えています。政府へのロビー活動を行いながら、各国の関連団体と協力し、草の根から声を上げています。しかし最も重要なのは、男性と活動していることです。鍵となるのは、変化を起こすための対等なパートナーとして男性を見ることです。男性が女性と一緒に決断していくことから始めなくてはなりません。 *この記事は、IPPFウェブサイトの記事を翻訳したものです。元の記事(英語)はこちらです。

IPPF's Director General, Tewodros Melesse

IPPF戦略枠組:変化のための運動を引き起こす

2016年1月26日 国際家族計画連盟(IPPF)は2016年1月、今後7年間に適用される、新しい「戦略枠組」を公式に発表しました。この枠組を通して、少女と女性が自由に、そして自分のために、子どもを産むか産まないか、または何人の子どもを持つかを決める権利を促進し、支援していく決意を新たにしました。この新枠組は、インドネシアで開催された「国際家族計画会議」で発表されたものです。 IPPFは、家族計画、安全な中絶、HIV、性やジェンダーに基づく暴力や生殖器のがんなどへの対応を含む、効果や質の高い、権利に基づいた、統合されたセクシュアル・リプロダクティブ/ヘルス・ライツサービスを、「戦略枠組」に沿って提供します。さらに、より充実した保健医療サービスの提供を可能とするために、官民を問わず他の保健医療機関をサポートします。また、同枠組に含まれる組織の効率性や人道危機における対応能力の向上や、各国加盟協会とIPPF全体の収入額の増加を通じ、できるだけ多くの人々にサービスを提供していきます。 IPPFのテウォドロス・メレッセ事務局長は、「戦略枠組」の発表に際して次のようにコメントしました。「家族計画を提供する世界最大の市民社会組織として、IPPFは持続可能な開発目標(SDGs)に関連するセクシュアル・リプロダクティブ/ヘルスのニーズの多くに、草の根からこたえるよう支援できます。新しい「戦略枠組」によって、これまでより迅速な対応が可能となり、説明責任能力もより高い連盟になります。セクシュアル・リプロダクティブ/ヘルス・ライツの現状に実質的な変化を与える組織として、IPPFの存在感が高まるでしょう。世界中の加盟協会と策定した新しい「戦略枠組」が、今後7年間、IPPFと加盟協会やパートナーとの活動を導きます」 国連人口基金(UNFPA)のブノワ・カラサ、エチオピアのケセテベルハン・アドマス保健相、ユース・アクティビストのプリヤ・キャスなどを迎えたハイレベル・レセプションで、メレッセ事務局長は、家族計画に関する活動を見直し、全世界でさらに1億2000万人の女性にサービスを提供するという新たな目標を発表しました。 イベントの議長を務めたナオミ・セボニIPPF会長は、次のように挨拶しました。「IPPFは毎年、何百万という人々を支援しています。2015年には、約6200万人の人々がIPPFのサービスを利用しました。IPPFのコミットメントを実現し、各国政府が、確約した目標を実際に達成するよう、はたらきかけ、モニタリングしていきます。IPPFの新たなプレッジ、を実現することで、「家族計画2020(FP2020)」の大胆な目標や「持続可能な開発目標(SDGs)」の目指す世界の実現に貢献していきます」 「戦略枠組」は、 もっとも脆弱な人々のニーズを満たすことという新たなゴール達成を目指す、世界中が一丸となって引き起こす行動です。。そして、IPPFが大きな期待と誇りを持ち、今後7年間に取り組むべき優先事項を次の4つの明確な結果を出すことと定めたビジョンです。   100カ国の政府が、法制、政策やその実施状況を確実に改善させることにより、ジェンダーの平等と性と生殖に関する権利を尊重し、保護、実現する 変化を起こす政策提言者として女性・若者リーダーの活動を促す 2022年までに、10億の人々が自由意志に基づいて、セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)を追求できるようエンパワーする 20億件の質の高い統合された性と生殖に関する保健医療サービスを提供する。サービスは人々の権利に基づき、安全な中絶、HIV対応なども含め、官民の保健医療機関を通じて提供する   今後7年間の活動を通じ、IPPFはより効率的で、説明責任を果たせる、団結した連盟になります。IPPFは組織の運営効率を上げ、各国、グローバルともに収益を倍増させます。ボランティアやアクティビストを養成し、独自の提言活動や発言を重ね、IPPFの「声」を構築していきます。 IPPFは、各地の加盟協会が主導し、グローバルにつながった市民社会運動を率いていくことを使命としています。その中で、全ての人々、特に公的サービスが届きにくい人々に向け、セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖の健康と権利)の実現に必要なサービスを提供し、またその提供を可能にし、政策提言する活動を行っています。