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シリア
IPPF加盟協会はシリア地震の直後から被災者に寄り添い、リプロケアを提供しています
IPPFシリア(SFPA)は地震発生後、最初に被災地に到着した機関の一つとして、被災者のシェルターや宿泊施設への安全な避難を支援しました。
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| 10 February 2025
政権移行期のシリアにおけるSRHRの保護と推進
IPPFは、すべての人に必要不可欠なSRHR(性と生殖に関する健康と権利)サービスを提供するIPPFシリア(SFPA)への支援を今後も継続します。シリアの不確実かつ不安定な状況の中、SFPAと協力して地域社会をエンパワーし、女性や若者の権利を守り、ますます脆弱な状況に追い込まれ、社会から周縁化された人々の喫緊のニーズに対応し続けます。 私たちの共通の使命は揺るぎません。それは、いかなる政治的、社会的問題があろうと、すべての人の尊厳と健康が尊重され、選択肢がある状況を守ることです。どのような不確実な状況においても、SRHRサービスの提供は継続しなければなりません。たとえ紛争下でも、家族計画、妊産婦の健康管理やジェンダーに基づく暴力(GBV)ケアのニーズは強まることはあってもなくなることはないからです。 シリアは現在、政権移行期間にありますが、このような難局だからこそ、SRH(性と生殖に関する健康)を二の次にはできません。最も脆弱な立場に置かれた人々、とりわけ女性と若者の健康とウェルビーイング(健康に安心して暮らせること)は、依然として最優先事項です。家族計画、産後ケア、GBVスクリーニングなどの重要なサービスを提供し続けるSFPAの活動は、むしろこれまで以上に重要です。 SFPAは、ハサカの最前線で5,000人以上の人びとを直接支援していますが、その大半はリプロダクティブ・ヘルスケアサービスを緊急に必要としている女性です。これらの女性たちは、安全かつ包括的な保健サービスを受けられないために、合併症の高リスクに直面していますが、SFPAはこの問題に対応しています。また、家族計画の選択肢や産後ケア、GBVスクリーニングの提供に至るまで、脆弱な状況にある女性たちの存在が忘れられないよう注力しています。 ダラア南部や包囲されたホムスのアル・ワールにあるSFPAの診療所は、困窮する人びとにとっての避難所であり、希望の光となっています。診療所では、1日に最大70人の受益者に対して、健康相談や早婚に関する啓発など、極めて重要なサービスを提供しています。 車両の没収やホムス郊外の診療所の一時的な閉鎖など、これまでSFPAは数々の困難に直面してきました。それでも、SFPAが忍耐強く提供し続けるSRHRサービスは、シリアの人びとにとって命綱となっています。SRHRを守るためのSFPAのたゆまぬ活動を今後もサポートし、すべての女性、若者、周縁化された人々が、自分たちに必要なケアを受けられるようにしていきます。 環境や生活が不安定な状況においても、尊厳、健康、そして選択のためにIPPFは人々と共に歩みます。大きな課題ですが、SRHRサービスを維持することの重要性は計り知れません。IPPFは困窮する人々を支援し、誰もが適切なケアと権利を享受できる未来に貢献します。 画像:SFPA/Wasim Kashlan

| 17 May 2022
ロー対ウェイド判決に対する米最高裁の意見書の草稿に対するIPPFの見解
米国で女性が人工妊娠中絶を受ける権利を認めた1973年のロー対ウェイド判決を覆す米最高裁の意見書の草稿について、国際家族計画連盟(IPPF)のDr アルバロ・ベルメホは次のように述べました。 「報道が真実であれば、最高裁判所は落ちる所まで落ちました。ロー対ウェイド判決を覆す方向に進むことは、何百万もの人々の解放、からだの自己決定権、自由を奪うことです。1973年の判決こそが米国が誇る価値観ではありませんか」 「これが本当に決定されれば、世界中で女性の生殖の自由を否定しようとする保守過激派を後押しすることになります。何百万という命が今後、何年にもわたって犠牲になることは疑いようがありません」 「最高裁にはまだ、正しい判断をする余地があります。ロー対ウェイド判決を支持すればよいのです。IPPFはできる限りの手段を講じて人々が安全に妊娠を中断するための支援をします」 メディアからのお問合せ先: Karmen Ivey [email protected] もしくは [email protected] 国際家族計画連盟について 国際家族計画連盟(IPPF)はすべての人のセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)を推進するために活動する最大級の国際NGOで、世界中でサービス提供と啓発を行っています。 70年もの間、IPPFは118の加盟協会(MA)と15のパートナー団体を通じて質の高いセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス(SRH)医療ケアを提供し、セクシュアル・ライツの推進を、特にインターセクショナルで多様なニーズを持ちながらケアを得られない人々に提供しています。MAとパートナー団体はそれぞれの地域に根ざした独立組織で、ローカルなニーズに合う専門知識と文脈に沿った支援とケアを提供しています。 IPPFは人々が自分の性の健康とからだについて必要な情報を得た上で選択ができるよう、SRHに関する情報を広く提供する世界を目指して啓発活動をしています。セクシュアル・リプロダクティブ・ライツの実現のために立ち上がり、闘うNGOであり、からだの自己決定権と自由という基本的人権を否定する動きに立ち向かいます。IPPFは何があったとしても、人権、尊重、尊厳に基づいたケアを提供します。 PHOTO: 中絶の権利を求める抗議活動の様子。米国ワシントンDCにて。Photo by Gayatri Malhotra, Unsplash