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マケドンスキ・ブロド保健センター

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日本政府、北マケドニア4自治体に婦人科クリニックを開設し、脆弱な女性たちの性と生殖の健康の向上をサポート

7月1日、IPPF北マケドニア(HERA)は、日本信託基金(JTF)プロジェクトにより整備した4つの婦人科クリニックの開設式を行いました。婦人科クリニックは、マケドンスキ・ブロド市、デルチェヴォ、ラドヴィシュ、レセンの各自治体の地域ヘルスセンター内に設置され、障害のある女性、ロマの女性、貧しい女性や少女など地域の人々に、家庭医によるセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス(SRH)サービスを提供します。

7月1日、IPPF北マケドニア(HERA)は、澤田洋典特命全権大使の臨席のもと、IPPF日本信託基金(JTF)プロジェクトにより整備した4つの婦人科クリニックの開設式を行いました。式典はHERAとスコピエ医学部家庭医療センターの共催でした。会場はマケドンスキ・ブロド市の地域ヘルスセンターで、マケドンスキ・ブロド市長ジャルコ・リステスキ氏、マケドンスキ・ブロド保健センター長ジャルコ・シメスキ氏、家庭医療センターのカタリナ・スタヴリッチ医師も出席しました。

マケドンスキ・ブロド市のヘルスセンターにて

PHOTO:マケドンスキ・ブロド市のヘルスセンターにて。右から4人目が澤田洋典特命全権大使

澤田大使はスピーチの中で、このプロジェクトへの賛辞に続けて、「日本は、日本の西バルカン地域におけるイニシアティブの枠組みの中で、EU統合にとって極めて重要な社会・経済開発の分野でこれからも北マケドニアを支援していきます」と述べました。

開設された婦人科クリニックは、マケドンスキ・ブロド市、デルチェヴォ、ラドヴィシュ、レセンの各自治体の地域ヘルスセンター内に設置され、障害のある女性、ロマの女性、貧しい女性や少女など地域の人々に、家庭医によるセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス(SRH)サービスを提供します。JTFプロジェクトの多くは加盟協会が直接、SRHサービスを提供しますが、北マケドニアでは、サービス提供を実施する保健システムの強化にHERAが貢献することで、SRHサービス利用の拡大を図るユニークなアプローチをとりました。

北マケドニアでは産婦人科医の減少に対応するため、2019年にプライマリーヘルスケア改革の一環として、基本的なSRHサービスを家庭医(ファミリードクター)から提供する体制に移行しました。ロマの女性、障害のある女性などの脆弱な女性たちの利用できる医療機関がほぼファミリードクターだけであることを考えても良い施策です。しかし、SRHサービス提供に必要な技能と経験、設備がファミリードクターになく、SRH医療が保険でカバーされないことから、ファミリードクターの多くはSRHに消極的でした。

HERAは、中央政府の支持を得て、スコピエ医学部家庭医療センター、健康保険基金、10の保健地域の家庭医と連携し、ファミリードクターによるSRHサービスを提供しやすい制度作りに取り組んでいます。具体的には、国家計画や研修カリキュラムの作成や、24名のファミリードクターの研修、設備の整った婦人科クリニックの開設などがあります。今後は、家庭医によるSRHサービスの提供を進めながら、脆弱な女性や少女たちのSRHがプロジェクトによってどのようなインパクトを受けたかについて、調査を行います。

when

country

マケドニア

Related Member Association

Health Education and Research Association (HERA) - North Macedonia