サイクロン・イダイの被害状況(マラウイとモザンビークから)

Cyclone Idai

4月12日更新

サイクロン・イダイがマラウイ、モザンビーク、ジンバブエに甚大な被害をもたらしたのは3月14日でした。何百人もの犠牲者、何千もの家屋倒壊を引き起こし、被災者は合計で200万人近いと言われています。サイクロンの被災者の中には7万5,000人弱の妊婦がおり、4万3,000人が6カ月以内に出産予定です。
国際家族計画連盟(IPPF)のスタッフは加盟協会、パートナー団体とともにマラウイとモザンビークで現地支援に入り、被災者のニーズを聞き取ると同時に緊急度の高いヘルスケア・サービスを提供しました。

最新の被害状況

マラウイ

マラウイ政府によると、死者の数は59名で、86万7,000人近い数の被災者がいます。8万7,000人以上が避難生活を送っています。

被災状況:マラウイ(人口1,862万人)
死者 59名
被災者 約86万7,000人
避難中 8万7,000人(洪水のため)
1万6,000軒の家屋が全壊、半壊、もしくは浸水

Impact in Malawi. Cyclone Idai

モザンビーク

サイクロン・イダイの被害がもっとも大きかったモザンビークの都市はベイラ(人口50万人)で、3月27日には政府がコレラの流行を宣言しました。サイクロンによって10万近い住宅が全壊もしくは半壊しました。500人以上の死者が確認されており、犠牲者の数は増えています。

グローバル・ギャグ・ルール

グローバル・ギャグ・ルールは人道的な支援活動への資金拠出を直接、拒否したわけではありません。しかし、 IPPFモザンビーク(AMODEFA)にとっては、グローバル・ギャグ・ルールによる資金カットの影響が波及していました。今回のような人道的危機が発生すると、それまでの限定的な影響が破壊的なものになりました。現地で活動したIPPF人道支援チームのジェーンは、次のように報告しています。

「ここモザンビークで、グローバル・ギャグ・ルールの影響を肌で感じました。AMODEFAには約8つの提携クリニックと、ベイラで展開していたセックスワーカーを対象としたアウトリーチプログラムを含む複数のプログラムがありましたが、グローバル・ギャグ・ルールによる資金難ですべての活動が停止していました。通常であれば、ベイラを拠点とするプログラム関係者とスタッフ、ボランティアをすぐに動員できたはずです。しかし現状ではベイラで活動できる運営スタッフが1人しかいません」

「AMODEFAは新しくボランティアを募集し、トレーニングをしなければなりません。活動拠点がないため、現地調査の出費が余計にかかります。それだけでなく、トラックが多く通るメインの街道ではセックスワーカーの活動が増えているという報告まであります。ちなみにこの地域のHIV感染率はおよそ15%です」

「ベイラにおける人道的なセクシュアル/リプロダクティブヘルスの状況に対して、グローバル・ギャグ・ルールが直接、影響を及ぼしたわけではありません。ですが、支援活動のスケールが小さくなり、被災者はセクシュアル/リプロダクティブヘルス・サービスを受けにくくなりました」

被災状況:モザンビーク(人口2,967万人)
死者 501名
10万軒近い家屋が全壊、半壊もしくは浸水
ベイラ(人口53万人以上)が最大の被害を受ける
1,000件のコレラ感染が報告される

Cyclone idai impact in Mozambique

IPPFの対応

マラウイ

マラウイとモザンビークのIPPF加盟協会は現地に入り、パートナー団体とともに命に関わるヘルスケアを提供しています。災害や人道危機でヘルスケア・サービスが中断し、保健システムが停止すると、脆弱な人々(HIVとともに生きる人々、子ども、妊婦など)がより大きなリスクを抱えることになります。

マラウイにおけるIPPFの支援活動を主導するのは、IPPFマラウイ(FPAM)です。国連人口基金(UNFPA)などのパートナーと協働し、被災地で支援物資(生理用品などが入っている衛生キット)を配布しています。マラウイ助産師協会とも協力し、被災地で必要な母子保健サービスの調査と提供を支援しています。

FPAMのカルロス・シトエさんは言います。

「サイクロン・イダイはマラウイに壊滅的な打撃を与えました。いくつかの保健センターが浸水しました。避難センターで、医療従事者もいない中で出産しなければならない女性もいると聞いています。被災者に必要なセクシュアル/リプロダクティブヘルスケアを一刻も早く届けなければなりません。FPAMのチームでアウトリーチ活動を始めましたが、支援活動を今後、何カ月も続けるほどの予算がありません」

モザンビーク

IPPFモザンビーク(AMODEFA)が現地に入って地域のパートナーと調査を行い、UNFPAと協力して衛生キットを配布しています。

AMODEFA事務局長、サントス・シミオーネのコメントです。

「過去数週間、モザンビークはサイクロン・イダイによって甚大な被害を受けました。AMODEFAは現地に入って調査を行い、スタッフとボランティアにトレーニングを実施し、セクシュアル/リプロダクティブヘルスケアを強く必要とする何千人という人々に対応しようとしています。今後の数週間、数カ月という期間で避妊法、産前ケアを提供し、安全な出産ができるようにしていきます。これらはすべて人の命に関わるケアとサービスです。AMODEFAの使命は命を守ること、苦しみをできるだけ小さくし、人々が一日も早く尊厳を取り戻せるようにすることです」