ECHO試験の結果が示すHIV予防の緊急性

This article is available in English and Japanese.

注射式避妊薬(モザンビークにて)

国際家族計画連盟(IPPF)事務局長であるDr アルバロ・ベルメホは2019年6月13日、ECHO試験(Evidence for Contraceptive Options and HIV Outcomes trial、避妊法の選択肢とHIV感染の結果のエビデンスを得るための試験)の報告書が発表されたことを受け、コメントしました。報告書を歓迎する一方で、ベルメホ事務局長は、HIV感染の予防手段を増やし、早急に対応すべきであり、女性と少女たちに現実的な避妊法の選択肢が提供されなければならない、と発言しました。

試験では黄体ホルモンのみを使用したメドロキシプロゲステロン酢酸筋注デポ剤(DMPA-IM)、皮下埋め込み式の避妊インプラント(Jadelle)、銅付加子宮内避妊具(IUD)という、避妊効果が高く可逆性のある3つの避妊法を比較し、3つの避妊法によってハイリスクの女性と少女のHIV感染リスクが上昇するかどうかを調べました。

ECHO試験は南アフリカ共和国、エスワティニ(旧スワジランド)、ザンビア、ケニアの4カ国12地点で実施されました。18カ月に及んだ試験期間で協力した女性は7,800人でした。

ECHO試験では、比較した避妊法に著しくHIV感染リスクが異なるという統計結果は出ませんでした。しかし、397人の参加者が期間中、HIVに新規感染しました。

Dr ベルメホのコメントです。 

「ECHO試験は非常に重要な試験で、その結果が公表されたことをうれしく思います。結果をさらに分析していく必要はありますが、これだけはすぐにわかります。すでに個別の感染予防活動が行われているとはいえ、試験に参加したハイリスクとされる女性たちのHIVと性感染(STIs)の感染リスクについて、早急な対応が必要です。セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスケア(SRHケア)とHIV感染予防を総合的に提供するような形にしなければなりません」

 

「HIV感染率が上昇した原因は、言われていたように DMPAではないことが結果から明らかです。それよりもはっきりしたのは、多くの女性にとって、そして多くの国々で、避妊法の選択肢は非常に限られており、それによって問題が起きている現実です」

 

「妊娠したくないと望み、HIV感染予防を必要とする女性と少女たちに避妊法の選択肢が幅広く提供され、最高のカウンセリングとともに提供されなければなりません。そのための投資と関係機関の連携を充実させ、SRHケアの優先度を高めていくことが必要です」