歴史的な瞬間:アルゼンチンで中絶が合法化される

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the green wave activists from Argentina

このたび、アルゼンチン上院は合法で安全な人工妊娠中絶を無料で提供する法案を可決しました。この歴史的な決断を国際家族計画連盟(IPPF)は歓迎します。これにより、すべての女性と思春期の少女は、妊娠14週まで中絶を受けられるようになります。

何千人ものアクティビスト、フェミニストと草の根の組織が力を合わせ、安全で合法な中絶ケアを実現するために闘い続けたことを、IPPFは賞賛します。 

アルゼンチンはキューバ、ガイアナ、ウルグアイに次いで、中南米で中絶を合法化した4番目の国になりました。

IPPF事務局長の Dr アルバロ・ベルメホは次のように述べました。

「この歴史的な瞬間を軽視することはできません。2018年に同様の法案が上院にかけられ、僅差で否決されたからです。様々な背景を持つ、何千人ものアクティビストの心の炎が燃え続け、闘いを続けました。すべての女性、少女、ジェンダーノンコンフォーミング(ジェンダーのステレオタイプや規範にとらわれない)」な人々の人権として、自分の身体について自律的に決断し、妊娠するかしないか選択することがアルゼンチンで実現しました。

アルゼンチンの「グリーンウェーブ(訳注:シンボルカラーが緑)」が中南米とカリブ海地域の他の国々に刺激を与え、中絶法の改正につながることを願っています。多くの女性と少女が今も合法的な中絶を受けられず、安全でない中絶を受けざるを得ない状況にあるからです」

今回、成立した法律について

  • 中絶を受けられる期限: 妊娠14週までの人工妊娠中絶が合法になりました。利用者の申請から10日以内に中絶ケアを提供しなければなりません。
  • 包括的かつ無料で提供: 中絶ケアは公的医療制度(PMO)に含まれ、どの医療保険を使っても無料で提供することが定められました。
  • インフォームドコンセント: 中絶する本人の同意書が必要です。法律上の性交同意年齢(16歳)以上であれば大人の付き添いは不要ですが、13歳未満の場合には、親または法定代理人のどちらか1人以上の付き添いが必要です。
  • 「良心に基づく拒否」と中絶可能な医療機関への照会: 医療従事者が中絶ケアの提供を「良心に基づいて拒否」する場合、中絶可能な医療機関に利用者を照会しなければなりません。「どのような場合にも中絶の提供が保証されなければならず」、「照会、転院による手段と費用は照会元が負担すること」と法律に明記されています。

IPPF評議委員会委員長のケイト・ギルモアは、次のように言いました。

「アルゼンチンの『グリーンウェーブ』に感謝します。あなた方の粘り強さ、勇気、連帯、そして共感が私たちのインスピレーションとなり、世界中で女性の権利である安全で合法的な中絶の実現につながるでしょう」

 

Image credit: Gabriela Bacin Gemetro