2017年3月29日、バンコク―IPPFのアジア太平洋拠点事務所(Asia Pacific Hub)が開設されました。同拠点事務所は、アジア太平洋地域で最大規模のセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)組織となります。新たなハブとして設立された同拠点事務所の下で、東・東南アジア・大洋州地域事務局(ESEAOR)、南アジア地域事務局(SAR)、そして新設されたIPPF人道支援本部(Humanitarian Hub)が活動します。また、タイの加盟協会(MA)であるIPPFタイ(PPAT)とも事務所を共有しています。PPATはタイ国内の家族計画プログラムを推進し、タイ全土における教育や啓発活動を行いながら、特定の集団や地域に対して避妊サービスを提供しています。スラムの住民、タイとカンボジア国境に住む人々、タイ北部の山岳地帯の部族、タイ最南部にある4つの県に広がる、イスラム教徒のコミュニティなどです。
これまで別々に活動していた2つの地域事務局と、新設される人道支援本部が、国際支援や国際開発パートナーが多いバンコクに集まることで、34カ国に広がるIPPFのMAに対し、高水準のセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス(SRH) プログラムや最先端の知見を提供できます。バンコクはアジア太平洋地域において、人道支援と国際開発関連団体とネットワークの最大のハブ拠点として機能しています。ここに事務所をおくことで、他団体との協力や連携活動形成の機会が非常に大きくなるでしょう。IPPFにとっても地域に根差した機関や国際ネットワーク、タイ国政府との連携を検討する機会が持てるようになります。
アジア太平洋地域は、世界総人口の半数以上と、最貧国や後発開発途上国を抱えています。また、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドなど、高度な開発を遂げた国々もある地域です。アジア太平洋地域にある国々の大半が、自然災害のリスクが非常に高く、人災が起きているところもあります。 大きな決断の下、IPPFは3つの異なる職掌を一つ屋根の下に集めることにしました。これにより、IPPFの東・東南アジア・大洋州地域事務局(ESEAOR)南アジア事務局(SAR)、人道支援本部の連携が最大限に期待されます。そして、IPPFの支援を受ける人々や団体の文化に合い、適切な費用で受けられる、ジェンダーに配慮したセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)プログラムを提供できるようになります。
IPPFは世界で最大規模のSRHRサービスと情報を提供する組織です。142の加盟協会(MA)とともに170カ国で活動を行い、もっとも脆弱でもっともサービスを受けにくい女性、男性、若者たちに世界中でSRHRサービスを提供しています。気候変動や社会・政治的、経済的に不安定な状況に立ち向かいながら、IPPFはさらに活動を広げ、危機的状況下にある人々のSRHRニーズにも応えていきます。
when
country
タイ
Related Member Association
Planned Parenthood Association of Thailand