性的指向、性自認、性表現を差別的に扱う法律を変えるための新規プロジェクトを12カ国で開始

LGBTI flag

世界中に今なお根強く存在する多くの差別と偏見がありますが、その一つが個人の性的志向、性自認、性表現(SOGIE)に向けられたものです。

国際家族計画連盟(IPPF)は、すべての人々がいかなる差別も受けることなく、自分の健康(ウェルビーイング)や性について自由に決められる社会を目指しています。

その一環として、2019年11月、ナイロビでIPPFは性的指向、性自認、性表現(SOGIE)に関するIPPFの政策と啓発方針を策定するための会合を開きました。IPPFの各地域から加盟協会2団体、計12の加盟協会が参加しました。

参加者はそれぞれの国の政治状況を共有し、SOGIEに制限を課す法令をどのように変えるか、考えられる可能性と戦略について話し合いました。 

幅広い啓発の経験と発想、課題を機会とらえなおすような創造的なソリューション、そしてこれまで勝ち取った成果の数々からインスピレーションを得たと、会議の参加者からフィードバックがありました。 

SOGIEの権利については、世界中で様々な改善が行われてきましたが、190カ国のうち70カ国ではまだ、(性的マイノリティを)罰する法令があります。

司法制度を使って性的マイノリティの非刑罰化を実現するプロセスについてが、中心的な議題になりました。インド、ボツワナ、トリニダード・トバゴの加盟協会の代表がそれぞれの国でどのようにその戦略が成功したかを説明し、それを推進するのが性的マイノリティのためだけの活動をしているのではない保健・人権団体が活動する意義を話しました。

LGBTI団体との協働の例についても、団体の立ち上がりから活動初期にかけて支援する方法などが共有されました。時間をかけてパートナー団体とのネットワークを構築し強化することで、スキルと信頼を積み上げていけたという声が、いくつかの加盟協会から上がりました。 

また、SOGIEの知識と対応能力をもった団体として啓発活動をしていく重要性と組織の強化についての議論に時間を割きました。インターンの活用と理事会組織にSOGIEへの理解とスキルがあることなどの対応例が共有されました。

国連の普遍的・定期的レビュー(UPR)のような国際的人権メカニズムは私たちのような団体にとって、シャドーレポートや現場の状況を伝えることで広く啓発活動ができる機会となります。さらに、世論に働きかける方法を説明するプレゼンテーション、必要な変化への認知度を上げるための方法、運動を作り上げる方法が紹介され、エビデンス(科学的根拠)とデータ収集の重要性が指摘されました。 

これらの活動には資金が必要です。参加者は援助を求めるときに使えるアドボカシー計画を作りました。これらの計画はIPPF戦略に則って作られ、参加者はIPPFのツールを使ってどのように活動するかを話し合いました。 

会合のまとめとして、これから公開されるイブラヒム・ムルサル監督の映画『ジ・アート・オブ・シン(The Art of Sin 原罪の芸術)』(IPPFノルウェー(Sex og Politikk)との共同制作)を見ました。スーダンで初めてカミングアウトした男性同性愛者の映画です。アフメッド・ウマールという芸術家が同性愛者としてカミングアウトし、スーダン(男性と性行為をする男性に対する死刑がある)とノルウェーで自分のアイデンティティを探求する姿を追います。 

 

participants from the sogie meeting

参加者

 

  • 12のIPPF加盟協会(MA)が6つの地域から2人ずつ参加しました。チュニジア(ATSR)、モロッコ(AMPF)、ボツワナ(BOFWA)、ケニア(FHOK)、インド(FPAI)、スリランカ(FPASL)、北マケドニア(HERA)、ルーマニア(SECS)、カンボジア(RHAC)、インドネシア(PKBI)、ガイアナ(GRPA)、トリニダード・トバゴ(FPATT)この他IPPFの運営委員会と事務局が加わりました。
  • IPPF運営委員会には、アフリカ、アラブ、欧州、東・東南アジア・大洋州、南アジア、西半球の6つの地域から一人ずつ代表が参加しています。 
  • このプロジェクトの事務局は IPPFノルウェー(Sex og Politikk)が担当します。